腸骨移植(腰骨移植)
- メリットはたくさんの骨を確保できること
- 一方でリスクも多く、以前ほど選択されなくなっている
- 腸骨移植は大学病院などで通常行われる
腸骨移植(腰骨移植)
腸骨とは
腸骨とはいわゆる骨盤の骨をいいます。
腸骨からは大量の骨が安全に採取できます。
採取するには手術が必要となり、通常は設備が整っている大学病院などの口腔外科で行われます。
腸骨移植を必要とする骨造成
腸骨移植は大規模な骨造成が必要な場合にもちいられます。
インプラントや骨髄炎などによる顎骨切除後、口蓋裂などです。
少量であれば、口の中の骨を採取だけで間に合います。
しかし、厚みや高さをより必要する際に、患者の骨量が少なかったり、自家骨や骨補填材を使っても足りないような場合は腸骨移植となります。
メリット
自分の骨ですから安全です。
骨造成を必要とする場合に、たくさんの骨を確保できます。
腸骨移植に際しての注意
デメリット
入院が必要となり、患者の身体的負担が大きくなります。
短期間ですが、松葉杖が必要となるなど、一時的な歩行困難が考えられます。
保険適用でないため費用がかかります。
また最近の追跡調査で、移植骨の65%ぐらいが数年で吸収することがわかっています。
問題点
移植した腸骨の吸収が大きい原因として、皮質骨(骨を覆っている固い骨、緻密骨ともいう)の割合が少ないことがあげられます。
皮質骨が特に多い下顎の骨移植では、吸収が数年で20%程度といわれています。
そのような理由から、腸骨移植はあまりよくないとの見解が多く、以前ほどおこなわれていません。
また骨造成の臨床例が多い歯科医院でも、あまり勧めず、他の造成法が主流となっています。
腸骨移植(腰骨移植)