HAインプラント
- HAの働きにより、バイオインテグレーションという化学結合が実現
- 骨の造成に時間がかかっていたケースの治療期間短縮にも
- チタンインプラントに比べ感染症に弱いという一面がある
一般的なインプラントが難しいケースも、HAインプラントなら治療可能な場合があり、採用している歯科医院が増えています。
HAインプラント
HA(ハイドロキシアパタイト)インプラントとは、チタン金属の上にハイドロキシアパタイトと言われる骨に似た物質でコーティングしてあるインプラントをいいます。
インプラントの表面性状は大きく2種類あり、チタンそのままのタイプとHAがコーティングされた、HAインプラントです。
HAインプラントの特徴と適応症
バイオインテグレーションの特徴により、適応症例がチタンよりも幅広くなっています。歯周病などにより骨を多く失っているケースや、骨がやわらかくインプラントを埋入しても、動いてしまうケースです。
特徴
h3本文ハイドロオキシアパタイトは、骨の成分に化学的に大変近いため、チタンよりも骨との結合が早いのが特徴です。この結合をバイオインテグレーションといいます。
チタンインプラントも、チタンと骨が直接結合(オッセオインテグレーション)しますがHAインプラントに比べ、骨結合に時間がかかります。
HAインプラントの場合、骨結合にかかる時間はチタンインプラントの約半分、3ヶ月から6ヶ月と早く、結合力も強いため、より多くの骨形成が期待できます。
適応症
初期固定(インプラントを入れたときにグラグラしていないこと)が得られない場合も、HAインプラントなら埋入できるケースが多くあります。
骨質が悪い、やわらかいなど、状態があまり良くない場合でも早く骨結合するため、抜歯直後のインプラント埋入は、チタンに比べると優位です。
また骨との間に隙間があったり、骨の状態が不良であったりしてもバイオインテグレーションすることが判っています。
GBRなどの骨造成部位においては、チタンインプラントに比べて治療期間が半分以下に短縮する場合もあるため、時間、費用といった患者の負担が軽減されます。
HAインプラントの欠点
骨結合に適したHAですが、感染症に弱いという一面があります。
歯周病
チタンインプラントよりも表面が汚染された時の対応が難しく、歯周病などの感染症には大変弱い、という特徴があります。
それゆえ一旦歯周病になると、チタンインプラントとは違い、歯周病の進行を阻止するための再治療が困難で、やがてはインプラントを撤去しなくてはなりません。
HAの剥離
チタンの上にアパタイトをコーティングしているので、インプラント埋入後、コーティングされたアパタイトに負荷がかかり、剥がれるというトラブルの可能性があります。
剥がれた場合、インプラントの使用は不可能であり、撤去せざるを得ません。
メーカー側も改良を重ねていますが、現代でもその問題は解決されていません。